妊娠糖尿病とは? 基本知識と症状
妊娠糖尿病は健康な妊婦が妊娠中に発症する一時的な糖尿病です。初期症状、リスク要因、診断方法、進行による影響について解説します。
私も健康診断等で、血糖の項目で引っかかったことはありませんでしたが、
3人目妊娠中に初めて、妊娠糖尿病疑惑が!
妊娠糖尿病の定義と概要
妊娠糖尿病とは、妊娠期間中に初めて発見される一過性の糖代謝異常のことを指します。
通常、妊娠前には糖尿病の診断がされていなかった女性が、妊娠24週から28週目にかけて行われるスクリーニング検査で発見されることが多いです。
妊娠糖尿病の本質的な特徴は、妊娠によるホルモンの影響でインスリン抵抗性が増加し、血糖値が正常範囲を超えてしまうことです。
特に注意が必要なのは、治療なしでは胎児や妊婦自身に重大な影響を及ぼす可能性があるためです。
私も、妊娠27週の随時血糖(食後何時間かには関わらず、普段の血糖値) の検査で100以上。糖負荷試験をすることになりました….。
妊娠糖尿病の初期症状
初期症状は一般的に無症状が多いですが、いくつかのケースでは以下のような症状が現れることがあります。
例として、頻尿、極度の疲れやすさ、過度の口渇や喉の渇き、視界のぼやけ、または不眠症などがあります。
しかし、これらの症状は妊娠中の一般的な不調と類似しているため、妊娠糖尿病だと気づかれないことも多いです。そのため、定期的な検査が必要となります。
妊娠糖尿病のリスク要因
妊娠糖尿病のリスク要因にはいくつかあります。
まず、家族歴として糖尿病患者がいる場合や、過去に出産経験があり大きな赤ちゃんを出産したことがある場合、または肥満などの体重問題もリスクを高めます。
また、過去に妊娠糖尿病を発症したことがある場合もリスクが高まります。
特に35歳以上の高齢妊婦や、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を持つ方についても注意が必要です。
不規則かつ不健康な食事、運動不足もこの病を発症するリスクを高める要因となります。
私も、5年前の妊活時、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と言われたことがあります。
妊娠糖尿病と診断される過程
妊娠糖尿病の診断には、糖負荷試験(75gOGTT)が主に用いられます。
この試験は、妊娠24週から28週に行われるのが一般的で、空腹時に血糖値を検査し、その後に75グラムのブドウ糖を摂取した後の1時間および2時間後に採血する計3回の血糖値測定が行われます。
これにより、血糖調節機能が正常かどうかを確認します。
診断基準は国によって異なりますが、日本では特に慎重に管理されます。
私は、妊娠27週の随時血糖が100以上だった為、妊娠29週に糖負荷試験(75gOGTT)をしました。
妊娠糖尿病の進行と影響
妊娠糖尿病が進行すると、母体だけでなく胎児にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
母体では高血圧、子癇前症、体重過多が挙げられます。
一方、胎児では巨大児、分娩困難、低血糖などが起こりやすくなります。これにより、分娩時のトラブルや出産後の新生児の管理にも細心の注意が必要となります。
ごく稀に重症化すると母子ともに命の危険が伴うこともあります。
妊娠糖尿病の検査と診断方法
妊娠糖尿病の診断にはさまざまな検査が行われます。特に重要なのが糖負荷試験 (75gOGTT) です。
詳細な手順と再検査の必要性について説明します。
糖負荷試験 (75gOGTT)
糖負荷試験 (75gOGTT) は、妊娠糖尿病の最も標準的なスクリーニング検査です。
この試験では、まず空腹時に血糖値を測定し、次に75グラムのブドウ糖を飲み、その後1時間と2時間後に再度血糖値を測定します。
各段階の血糖値をチェックすることにより、妊娠糖尿病の有無が判断されます。
空腹時、1時間後、2時間後の測定値がそれぞれ一定の基準を超えると妊娠糖尿病と診断されます。
ブドウ糖負荷試験の手順
ブドウ糖負荷試験の手順は明確です。
ブドウ糖負荷試験の手順
1. まず、患者は12時間以上の絶食状態で病院に到着し、初期の空腹時血糖値を測定する
2. 次に75グラムのブドウ糖を溶かした水を摂取する
3. その後、1時間ごとに血液を採取し、計3回の血糖値を測定する
これにより、体がどの程度効率よくブドウ糖を処理できるかが観察されます。
この試験により、妊娠糖尿病の診断が的確に行われます。
75gブドウ糖液、
三ツ矢サイダーをより甘くした感じ。
炭酸飲料が苦手な方などはなかなか大変だったりするようですが、
しっかり冷やしてくれてあり、炭酸好きな私は美味しくいただきました。
妊娠糖尿病の基準値と診断
妊娠糖尿病の診断には厳格な基準があります。
日本糖尿病学会のガイドラインによると、空腹時血糖値が92mg/dL以上、負荷後1時間目で180mg/dL以上、2時間目で153mg/dL以上の場合、妊娠糖尿病と診断されます。
これらの基準値を超えると、即座に専門の内科医や産科医との治療計画が必要になります。
適切な管理が行われないと、母体や胎児に深刻な影響を及ぼす可能性が高まります。
妊娠糖尿病 再検査の重要性
妊娠糖尿病の再検査も非常に重要です。
特に初回の検査で境界値に近い結果が出た場合や、検査結果が不明確だった場合は、再検査が推奨されます。
再検査を行うことにより、誤診を避けるだけでなく、経過を観察しながら適切な治療や管理方法を探ることができます。
また、実際には妊娠糖尿病でなかった場合でも、再検査が予防策や早期発見に役立ちます。
妊娠糖尿病 追加検査の種類
妊娠糖尿病の追加検査としては、ヘモグロビンA1cの測定や持続血糖測定(CGM)などがあります。
これにより、日常的な血糖変動を詳細に把握し、より精密な管理が可能です。
特に血糖値が頻繁に変動する場合や、インスリン治療を導入している場合には、これらの追加検査が有効です。これにより、治療の効果を定期的に確認し、必要な調整を迅速に行うことができます。
妊娠糖尿病の食事と栄養管理
妊娠糖尿病の管理には適切な食事と栄養が不可欠です。
食事メニュー、具体的なレシピ、分割食の導入方法、外食時のポイント、朝ごはんの例などを紹介します。
妊娠糖尿病向け食事メニューの基本
妊娠糖尿病向けの食事メニューには基本となる栄養バランスが重要です。
三大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質をバランスよく摂取し、血糖値の急上昇を避けることが目的です。
食品選びでは、GI値の低い食品を優先し、複合炭水化物や食物繊維を豊富に含む食品を積極的に取り入れると良いでしょう。例えば、全粒穀物、野菜、果物を中心にしたメニューが推奨されます。
血糖値を管理する具体的なレシピ
血糖値を管理するための具体的なレシピとしては、グリーンサラダと鶏むね肉のグリルが挙げられます。
グリーンサラダには、多くの野菜をふんだんに使い、ドレッシングは低糖質のものを選びます。
鶏むね肉はプロテインが豊富で脂質が少ないため、血糖値の急上昇を防ぎます。
また、野菜スープなど、低カロリーで栄養価の高い料理も効果的です。
これらのレシピを日常的に取り入れることで、おいしく健康を維持できます。
分食の取り入れ方
分割食を取り入れることで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。
朝昼夕の3回の食事を、小分けにして5回から6回に増やすことで、食後の血糖値の変動を緩やかにすることが可能です。
たとえば、朝食後の間食には無糖ヨーグルトやナッツを選び、昼食後にも小さな果物や野菜スティックなどを取り入れると良いでしょう。
分割食により、常に適度なエネルギー補給が可能で、妊娠中の栄養管理にも役立ちます。
ミックスナッツは、噛み応え◎、食物繊維が豊富◎、腹持ち◎!
私は、高カカオチョコ(カカオ70%以上)と一緒に食べるのにハマっています。
外食時のポイント
妊娠糖尿病の妊婦にとって、外食時には注意が必要です。
まず、料理を選ぶ際には炭水化物が少なく、たんぱく質が豊富なメニューを選ぶことが重要です。
また、ソースやドレッシングは別添えにしてもらい、自分で量を調整することが推奨されます。
サラダを先に食べることで、血糖値の上昇を緩やかにする効果もあります。
さらに、飲み物も無糖のものを選び、アルコールや甘い飲み物は避けるようにします。
妊娠糖尿病に適した朝ごはん例
妊娠糖尿病の管理に適した朝ごはんの例として、オートミールボウルがあります。
無糖のオートミールをベースに、ベリーやナッツをトッピングし、無糖ヨーグルトを加えることで、栄養バランスを保ちながら血糖値の急上昇を防ぎます。
また、全粒パンとアボカド、スクランブルエッグも良い選択です。
これらの朝ごはんは、低GIでありながらエネルギー補給をしっかり行える食事です。
食事は毎食、第一にサラダを多く摂ります。
それから副菜→主菜のタンパク質→主食と、穀物は最後に食べています。
左の写真は、糖質に気をつけ始めてからの食事。
01. パスコの低糖質イングリッシュマフィンにレタス・目玉焼き・ベーコンをサンド
02. おやつを楽しみたい時は、ローソンのロカボシリーズ等で分食
03. 主食に米を食べるときは十六穀米にして70g程度を目安に
妊娠糖尿病の治療方法と予防策
妊娠糖尿病の治療には主にインスリン治療、食事管理、運動療法があります。
予防策としては生活習慣の改善が重要です。
インスリン治療の導入基準
インスリン治療は、食事療法と運動療法だけでは血糖値がコントロールできない場合に導入されます。
この治療は血糖値が常に高い場合や、食後の血糖値が特に高い場合に適用されます。
内科や産婦人科の先生と相談し、安全かつ効果的なインスリンの種類と投与量を決めます。
インスリン治療は非常に効果的でありながら、インスリンを適切に使用することで、母体と胎児の健康を守ることができます。
食事管理と運動療法の組み合わせ
食事管理と運動療法の組み合わせは、妊娠糖尿病の治療において非常に有効です。
まず、バランスの取れた食事を心掛け、血糖値を急激に上げないようなメニューを選びます。
運動療法としては、ウォーキングや低強度のエクササイズが推奨されます。
毎日30分程度の運動を継続することで、血糖値の管理がより効果的になります。
この二つの組み合わせにより、インスリン感受性が向上し、血糖値の適切なコントロールが可能となります。
パパがおいもたちを見ている間に、ママとお散歩に行くことが増えたよ!
食後すぐの運動は、血糖値の上昇を抑えてくれるみたい♪
妊娠糖尿病と糖質制限
妊娠糖尿病の管理において、糖質制限は重要な役割を果たします。
糖質の摂取量を制限することで、血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。
とはいえ、完全な糖質除去は避けるべきです。適度な糖質を摂取しながら、低GI食品を選ぶようにしましょう。例えば、白米よりも玄米や全粒穀物を選び、糖質が高いスナックや甘い飲み物を避けることが推奨されます。
これにより、血糖値の管理がより容易になります。
糖質が高いスナックや甘いものを避ける…
分かってはいるけど、あんまり我慢ばかりも大きなストレスですよね。
糖質offのパンやお菓子って、ネットでも沢山見つかるし、意識しだすと店頭でも沢山見つかります⭐︎
妊娠糖尿病の治療計画
妊娠糖尿病の治療計画は、食事療法、運動療法、必要に応じたインスリン治療を組み合わせて行います。
まず、血糖値の定期的な測定と記録が重要です。これに基づいて、食事や運動の内容を調整します。
また、血糖値の状況に応じて、内科または産婦人科の先生との定期的な診療が必要です。
治療計画は個々の状況に応じてカスタマイズされるため、専門医との連携が欠かせません。
妊娠糖尿病予防のための生活習慣改善
妊娠糖尿病を予防するためには、日常生活の習慣を改善することが重要です。
まず、バランスの取れた食事を心がけ、定期的な食事時間を設けます。
また、運動を日常的に取り入れ、肥満防止に努めることも大切です。
ストレス管理や十分な睡眠も健康管理の一環として重要視されます。
適切な生活習慣を維持することで、妊娠糖尿病の発症リスクを大きく低減させることができます。
まとめ
今回初めて血糖値検査に引っ掛かり、糖負荷試験を受けたことがきっかけとなり、妊娠糖尿病について深く知ることができました。
27週時点で、すでに非妊時体重+8キロとなっていた私ですが、糖質制限を含む食事改善・意識して体を動かすようになったことで、体重増加も緩やかになっています。
私たちが太るのは、食事によって上がった血糖値を抑えるために、インスリンが分泌されるから。
カロリー制限と糖質制限は別物ですが、糖質に気をつけることが体重コントロールにつながりました。
妊婦の皆さん、体調・体重に気をつけて、元気な赤ちゃんを産みましょう。